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【名無し】 さんありがとうございます!

[投稿日時]
2015年08月10日 18時49分13秒  
■体験談
誰よりも誰よりも新居を楽しみにしていた我が家の姫様猫の話を。

私が高校生の頃、家が老朽化した・両親が終の住処を建てる夢を叶えたかったという事で、新築の家を向かいに建てる事となりました。
その頃、我が家は猫(♀)を飼っていました。この子は何とも気位の高い姫様な猫でしたが、同時に好奇心の強い子でもありました。

工事が始まり、徐々に建てられていくnew我が家。彼女は、最初は新しい我が家予定と知らずにチラッと見ているだけでしたが、両親がその家を毎日様子見に行っていた事で、『我が家に関係のある場所だ』と理解した様子でした。

 




その時から彼女の行動は激変。毎日毎日いつでも新居予定に足を運び、危なくない場所からじーっと見つめ続け、ある場所が出来上がる度に、いつも一番乗りをして満足そうに探検するようになりました。
シンクが運びこまれれば、シンクを一番先に触り、風呂場が出来れば風呂場に一番乗り。

…そのうち、工事のおじさん方にも何かしらの注文をつける様になりました。おじさん達曰く、
『お譲さん(私)。あの猫は俺たちに何か訴えとるぞ。休憩してると俺たちにギャーギャー喚いとるがな』
『俺たちが休憩してると怒っとるなあ。』
『最近、昼休みになると必ず来てなあ。重機の運転台のハンドルに触っとる。今日もホラ。あそこ見てみ?』
…等々、様々な猫エピソードを聞かされ驚き謝っていた私は、指を指された方向を見て脱力しました。

うちの子、おじさん達が何もしていないのに腹を立て、多分自分で重機動かして家を早く建てようとしていました…。顔は苛々、尻尾はバッタンバッタン、時折こちら(おじさん方)を見ては、『何座ってんのよ!さっさとコレ動かしなさいよっ!!』と言わんばかりに目を眇め、こちらを睨み付けながらハンドルをガリガリ叩きまくる我が家の猫…。

色々な事に平謝りしつつ、危ないし迷惑掛けてるし、もう家から出しませんと言う私に、おじさん達は、
『いーよいーよ。あの子は作業の邪魔はせんから。安全な場所でいっつも見てて、終わったら近づいてくるよ。あの子は賢いし可愛いわ。あとアンタんとこのお父さん達にも出来た場所に入れてやっていいって言われとるから心配せんでいいよ。あのハンドルも爪ごときで傷は付かんから。重機出す時ちゃんと離れるし、俺らも気を付けとる。』

…と猫侵入の許可をもらい…、その後も家の完成を毎日毎日心待ちにしている猫を見る事となりました。

完成した日。写真を撮った後、玄関の鍵を開けた父。
開いたドアの隙間から一番乗りした我が家の猫。
毎日毎日新居の建立を見守ってきた姫は、最早何処が何だか熟知しており、私達を猫なりにあちこちに案内してくれました。そして…。
夏も冬も一番快適に過ごせる場所は、完成日に彼女の場所となりました。


今は彼女も寿命を迎えましたが、最期までその位置は彼女だけの場所であり、今は彼女の代わりにお気に入りだった座布団と彼女の写真が残っています。

本日は新居が完成した日です。毎年の良い思い出となりました。



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1001: 以下、おすすめ記事をお送りします: 2015年08月11日 17:24 ID:kijyomatome1