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【名無しの鬼女】 さんありがとうございます！
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[投稿日時] 2017年07月14日 16:32
■体験談
大昔の話だけど、カラスが私に替わって復讐してくれた。
私が小学生の時両親が事故シした。今思えば父が母を巻き込んで自サツしたんだと思う。久しぶりのデートねと車に乗り込んだ母は本当に嬉しそうな顔してたから。あの笑顔が最期に見た母の顔。今も忘れられない。
私は知らなかったが父には多額の借金があった。肩代わりするのを嫌った親戚が私の家や家財全てを売り払い、親が掛けてた保険まで受取人の私から取り上げて借金を返したと聞いている。
▼コメントたくさん！人気記事！私に残されたのは学校の教科書とノートなどの学用品、それに叔母（母の妹）がこっそり私に渡した母のヒスイの帯留めだけ。そして父方の親戚に厄介者として暫くたらい回しにされたが、それを見かねた前述の叔母が私を引き取ってくれてやっと落ち着いた。母の形見も何とか守り切った（親戚に何度か見つけられて取り上げられそうになっていた）
叔母が私を高校まで行かせてくれた。叔母は大学も、と言ってはくれていたが、叔母もあまり裕福ではないのでそこまで甘えるのは心苦しく、私は高校卒業後に就職した。そこで旦那と出会い結婚。
私の生い立ちを知ったトメは私を完全に見下した。「借金持ちの娘」「親なし子」「貧乏人」等が私に対する枕詞。何か気に入らない事があれば、私に関係ない事であっても私が引っ叩かれた。旦那は「ゴメン。後で言っておくから」で終わり。庇いもしなければトメを〆めもしない。でも子供の頃も似たような事をされてたから、反抗や逃げるといった事は全然思いつかなかった。またか…で諦めていた。叔母との生活で少しはまともになったと思っていたが、やはり私の精神はまだ病んでいたんだろう。
ある日隠して置いた母の形見が無い事に気付いた。泣きながらあちこち探していたらトメが「ああいうもの（形見）持ってたなら、何で結婚してすぐに差し出さない？！お前が持参金も嫁入り道具も碌に持って来なかったから、あれを代わりに頂いておくわ。金額は全然足りないけどそれで勘弁してやる！」トメは母の形見を売り飛ばしていた。
そこで初めて反抗した。トメを引っ叩いた。それで「出て行け！」と身一つで家を出され離婚。でもあの母の形見以外、私には必要な物は家には何一つ無い。子供もいないし私の給料は全てトメに取り上げられてたから通帳類も無い。だから別に悔しくは無かった。相当後になって慰謝料の事とか知ったけど、もう時効だし今更どうでもいい。
事情を知った社長に同情され、住む所とか世話してくれて仕事に没頭しいろいろ資格も取って、今は一人なら何とか不自由なく暮らせる程にはなっている。もう結婚はいい。もうちょっと頑張って猫を飼おうと思ってる。
私が出て行った数年後、元義実家は全焼した事をニュースで知った。元トメは焼シ、元旦那は軽い火傷で済んだが一切合財失ったらしい。火事の原因は漏電となっていた。それで思い出した。
義実家には数羽のカラスが来ていた。どうも義実家を遊び場にしてるらしく、遊んでる姿をよく見かけた。トメは気味悪がってたけど、私は無邪気に遊ぶカラスが何だか可愛く思え、逆に羨ましい位だった。
カラスは物干しざおで逆さブランコしてたり、庭駆け回ったり、エアコンの外のパイプのカバーを毟ったり突いたりしていた。いろんな遊びしてるんだなと思って見てたが、時々屋根近くの壁に開いた穴（上手く説明できない。あれは建築用語で何と言うのですか？）に入って屋根裏に潜り込んでいることもあった。屋根裏には電線とかがいろいろ配線されている。時々庭に電線のビニールの皮みたいなやつとかビニールテープの切れ端とかが落ちていた。多分カラスはエアコンのパイプカバーの時みたいに屋根裏の電線もいろいろいじって遊んでたのではないか。それで段々電線自体がむき出しになって…。
これはあくまで私の推測であって、実際の漏電の原因は違うのかも知れない。けどカラスがやったんだなと思ってる。
たまたま見てたテレビニュースで元トメと元旦那の名前が読み上げられた時はビックリした。でも何の感情も湧き上がらなかった。悲しい感情は勿論、ざまあ見ろと言う気持ちも。ただ淡々とニュースを聞いていた。
私はまだ心が治っていないんだな。それから十数年経った今も同じ。たまに元義実家の事思いだしても何も感じない。
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