1: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:29:41.98 ID:aVjIbmRb0
チラ裏話ですまないが、少し話させてほしい

2: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:30:42.10 ID:aVjIbmRb0
俺が初めてその子を見たのは、高校の入学式の次の日のHRだったかな
ともかく、自己紹介のときだった。
その子は背がとても低くて黒髪のショートカットがよく似合う女の子だった。
顔は吉木りさと石原さとみを足して二で割ったような感じで、だけどとにかく小さくて細くて華奢だった。
ちなみに、半端なく可愛い。
名前は吉木さんにしとく
自己紹介の内容は、「みなさんの迷惑にならないよう頑張りますので3年間よろしくお願いします」
みたいなこと言ってたかな。
あと、中学ではソフトテニスやってたって言ってた。




4: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:32:51.04 ID:aVjIbmRb0
その自己紹介や、ペコリと頭を下げていそいそと机に向かうしぐさを見て、ものすごい低姿勢な子だなぁーなんてそんとき思った。
彼女の目はすごくまっすぐで、その自己紹介ひとつに対しての一生懸命さがなんとなく伝わってきた。
たかが自己紹介なのにな。
で、なんでだかはわからないけど、この子は俺の知らないことをいっぱい知ってる、俺にないものをいっぱい

持ってるなって直感したんだ
ホントにばかみたいな話だけどなw

7: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:35:55.06 ID:aVjIbmRb0
ひと目見て俺は吉木さんのことが気になった。
話してみたいって思ったんだ。
純粋にただ素直に、彼女のことがもっとよく知りたいって思った。
あの頃の俺はこれからの高校生活になんの不安も抱いていない、ただのガキだった。

高校生活が本格的にスタートしての、最初の一週間やそこらなんてのは、どこも一緒だろう
自分の今後のクラス内での立ち位置が左右される大事な時期だからね
早くクラスに溶け込まんとみんな躍起になってて、俺も彼女とは関わる暇なんてなかった。

ようやくクラスになじんできた4月の中盤頃だったかな
ある日、俺らの男子グループの中で、昼休みにあるゲームが行われることになった。
指スマで負けた奴が、クラスの中の気になる女子のメアドを聞くという罰ゲームのような遊びだ。
指スマってのはあれね、「いっせーのwwwいちwww」とかやるやつね
高校時代そういうことやったことある奴いるよね

9: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:36:30.00 ID:aVjIbmRb0
で、俺はというとこういうときの運は本当に強い。
いい意味でか悪い意味でかはこの時の俺は知る由もなかったわけだが、お約束通り俺はその指スマで無残に負けた。
つまり、罰ゲームを受けることになってしまった。
放課後までに、気になる女子のメアドをゲットする。
俺は、気になる女子といえば、吉木さんしかいないわけで。
だけど一度も話したこともない女子にいきなりメアド聞くなんてそんなリア充じみたことは到底出来る気がしなかった。

11: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:38:13.06 ID:aVjIbmRb0
その昼休みが終わってから、ずっと緊張しっぱなしだった。
休み時間とか、彼女に声をかけようともくろむも、いかんせん彼女はものすごい集中した表情で机に向かって予習?のようなことをしていてとても話しかけづらかった。
しかも吉木さんはなにがすごいって、授業が終わった途端、机の上の消しカスをすべてゴミ箱に毎時間捨てに行って、そのあとすぐに自分の席について予習を始める超絶優等生だった。
消しカスをゴミ箱に捨てに行く生徒とか見たことねーよってびっくりしてた。

12: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:38:15.37 ID:kIepXSaa0
長い
先に結果を書けよバカ

13: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:39:13.18 ID:aVjIbmRb0
>>12

チラ裏だから

14: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:39:59.63 ID:aVjIbmRb0
気がつけばもう放課後になり、クラスの連中もまばらに下校し始めた。
さすがにそのころには俺の決心も固まり、あとは彼女と二人きりになれればって感じだった。
吉木さんがかばんを持って席を立ったので、俺も後に続いた。
俺たちは、下駄箱で、二人きりになった。
俺氏心臓バクバク。でも行くなら今しかない
意を決して俺は吉木さんに声をかけた

俺「あの、吉木さん・・・?」
吉木「は、はい?」
俺「あー、えっと吉木さんってテニス部入らないの?」
吉木「えと・・・硬式テニス部に入ろうと思ってます・・・」
俺「そうなんだ!俺は軟式かな。」(俺氏小学校の頃からテニスやってる)
吉木「そうなんですか」
俺「あ、あのさ、吉木さん。もしよかったら、メアド交換しない?」
吉木「えっ?・・・あ、いいですよ」
俺「マジ!?ありがとう!」

15: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:40:42.73 ID:aVjIbmRb0
こんな感じだったと思う。
今思い出すと、明らかに脈絡がなさすぎる。不審者レベルだろww
彼女は俺に話しかけられた時は少し戸惑ってた様に見えたけど、メアド交換する時に笑顔で「ありがとうございます、じゃあ後でメールしますね」
って言ってくれて、それがなんだか嬉しかったし、ちょっぴり恥ずかしかった。
そんなこんなで俺は吉木さんのメアドを手に入れてしまった。
たぶん全部の始まりはここだったなって今になってみると思う。
俺はウキウキしながらその日部活に向かった。

16: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:42:53.92 ID:aVjIbmRb0
それからというもの、俺と吉木さんは毎日のようにメールのやり取りをした。
あの頃はまだガラケーが主流でさ。
俺も吉木さんもガラケーだったもんだから、ものすごい長文のメールを毎日毎日何度もやり取りした。
ライン世代の今の高校生は分からないだろうなあ
あのメールの着信を待つドキドキ感とか、彼女から来たメールを開いたとき、ズラッと可愛らしい絵文字付きでつづられた長文が目に飛び込んでくる嬉しさとか。
メール内容は、ホントにくだらない些細なことでさ。
その日あったことだとか、課題の内容についてだとか、お互いの中学時代の恋話とか、そんなこと。
聞けば、吉木さんは生まれて初めて用のないメールをしたらしい。
高校に入って一番最初にメアド聞いてくれた男子が自分だということが俺は嬉しかった。
罰ゲームも受けてみるもんだな。

17: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:45:10.38 ID:aVjIbmRb0
彼女は、学校でもメールでも、なんだかやたら謝る人だった。
なにかあればすぐ「ごめんね。」っていうような人だったんだ
でも、それと同じくらい「ありがとう」もたくさん言っていた。

俺は彼女のメールや会話が大好きだった。
本当にいっぱいの優しい気持ちが言葉の一つ一つに含まれているみたいでこっちもとても優しい気持ちになった
天使みたいな子だなって、思った。

彼女とメールするのは、一晩で100件を超すことなんかザラにあったし、彼女のメールは一回が最低でも5行以上と、長文だった。
俺は学校でも彼女とよく話せるようになっていたし、俺は彼女の事が好きになり始めた。

18: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:47:31.75 ID:aVjIbmRb0
しばらくして、文化祭の時期がやってきた。
文化祭の出し物の役割を決める話し合いがあって、俺は犯人探しみたいな出し物の係挙手をした。
他の人も何人か手を挙げた。
吉木さんもそれに手を挙げていた。
しかし定員が一人だけオーバーしていて、じゃんけんで負けた一人が抜けるってなった。
まあ当たり前だよな。
そこでも俺の悪運だか幸運だかはしらない補正がかかって、じゃんけんで、俺と吉木さんは二人とも負け、どちらかが抜けなくてはならない状況になってしまった。
正直吉木さんと同じ出し物に出れるかも知れないってウキウキしてた半面、どちらかが抜けなくてはいけなくなるこの状況に落胆した。
まあでも俺はそこまでその出し物に出たかったわけではなかったので、吉木さんにゆずることにした。

19: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:50:14.56 ID:aVjIbmRb0
俺「あ、じゃあおれいいよ。吉木さん、でなよ」
吉木「え?そんなのだめです、私友達に合わせてこれ選んだだけなので、俺くんが出てください!!」
俺「いやwwホントに俺は大丈夫だから。それに他にもやりたいなって思ってたやつあったし」
吉木「そんなこと言わないでください!その他の出し物も出れなかったらどうするんですか!?」
俺「あ~、そんときは文化祭無職かな?ww」
吉木「そんなの本当にダメですよ!私が辞めればいい話しですから!」
お互いの譲り合いになかなか終止符が打たれず、でもここまで女子に言われて俺も引き下がることはできず、結果的に俺が抜けることになった。
譲り合いにフィーバーしすぎて、吉木さんは「私のせいで・・・」と半分涙目になったりして、クラスの連中から変な目で見られてしまった。

20: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:52:28.67 ID:aVjIbmRb0
でもそのあとメールでものすごくお礼を言われた。
なんでも、その出し物に出る女の子グループからあぶれちゃうと、他にはまだなかいい女子がいなかったらしい。
彼女と同じ出し物の準備ができないのは残念だったけど、彼女が望んだ出し物に出れて本当によかったと思う。

21: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:54:57.42 ID:aVjIbmRb0
文化祭が本格的に近付いてきた。
文化祭前の学校の雰囲気っていいよな。
暗くなるまでどの教室にも明かりがついて、生徒たちみんながひたむきに創作活動に取り組んでて。
俺はクラスの装飾係になったので、割と早く仕事も片付き、家に帰ろうと準備していた。

でもその時教室を見ると一人で黙々と出し物の看板を作ってる吉木さんの姿があった。
お世辞にも一人で終わりそうというレベルの進度には見えなかったし、それでもがんばる彼女の姿がすごくけなげで印象的だったんだ。

22: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 20:58:46.52 ID:aVjIbmRb0
俺「吉木さん、手伝おうか?」
吉木「え・・・?あ、大丈夫ですよ?迷惑かけちゃいますし・・・」
俺「いやそれあきらかに一人じゃ大変そうだし、手伝うよ。」
半ば強引だったが、俺は彼女の向かい側に座って、看板製作を手伝った。
俺「ピンクはここでいいんだよね?」
吉木「はい、そうです。赤、使いますか?」
俺「お、ありがと」
吉木「あの・・・」
俺「ん?」
ま「俺くん、手伝ってくれて本当にありがとうです。あの時も出し物譲ってもらっちゃったりして・・・
俺くんにはいつも迷惑かけてばかりです。本当、ごめんね?」
俺「いいっていいって。俺も暇だしさww」
ありがとうですって言いまわしがなんだか面白くて吹き出してしまったのを今でも覚えてる。
なぜだかいつも敬語だったんだ、彼女は。

23: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:01:44.53 ID:aVjIbmRb0
遅くまでかかって作業も何とか終わり、そんとき教室に残ってたのは、俺、吉木さん、リア充、リス子(顔が

リスっぽい)の4人だった。
俺はクラスメートのリア充と、吉木さんは、リス子(第一印象がリスっぽい)と帰ろうとしていた。
そんとき、俺の隣にいたリア充が、こういった
リア充「なあ、この後4人でマックでも寄ってかねー?」
俺「!?」(リア充まじグッド!!お前マジサイコーだわ)
リス子「いいねえ!!いくいく!吉木っちょもいくっしょ?」
吉木「あのぅ・・・私なんかがご一緒して迷惑にならないでしょうか・・・?」
リス子「ちょwww吉木っちょオドオドしすぎwww」
吉木「す、すいません・・・」
俺「大丈夫だよ!せっかくだからいこ!」
吉木「はい!」

24: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:04:13.11 ID:aVjIbmRb0
彼女は俺に向けて満面の笑みを浮かべてくれた。
多少文化祭テンション効果もあったのだろう。
こうしてリア充のおかげで、俺ら四人は駅近くのマックに寄ることになった。
ごく自然に吉木さんと帰れるわけだ。
こういうことが平然と言えるからリア充はリアルが充実してるんだな。
リア充はなぜだか道中、ずっとリス子の隣にいて、リス子としゃべっていた。
そのおかげで俺はずっと吉木さんの隣に入れた。
ポジションってホント大事だよね。
今思えばこの時はもうリア充は知ってたんだな、俺が吉木さんのこと気になってるって。
マックでは、そのときポテトがどのサイズ選んでも150円っていうやつがやっててジュースとポテトのLを頼み、4人でポテトをトレーにだして食べた。

25: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:04:43.95 ID:aVjIbmRb0
吉木さんは
「こうしてクラスメートと帰り道に寄り道して帰るの、私夢だったんです」
と目を輝かせながら言っていた。
吉木さんは、世間知らずで、どこか抜けていて、いつもビクビクしていて、だけど、どんなことでもひたむきで、一生懸命で、頭ん中花畑でも咲いてるんじゃねーのかってくらい、天使のように優しい子だった。

26: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:07:26.95 ID:aVjIbmRb0
マックの後の帰り道、俺は思い切って隣にいる吉木さんの頭を撫でた。
だって、本当に撫でたくなるようなサイズなんだもん。
どういう脈絡で撫でたかは覚えてない。
一瞬ビクッ!ってして、頬を赤らめながら上目づかいにほほ笑んでくれた。
吉木「頭撫でられるの私・・・好きです」
俺「吉木さんはちっちゃいからねw よくいろんな人が撫でてくれるでしょ」
吉木「ちっちゃくないです!!!俺くんなんかしりません」
俺「ごめんてごめんてwww」
その帰り道で彼女とたくさんの話をした。
進路の事や、将来の夢。気になってる人とかいるの?とか聞いたらいるって言ってた。
もしそれが俺だったらなぁって何度考えたことか。

二人で並んで帰った駅までの道は本当に早く感じられた。

27: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:10:02.31 ID:aVjIbmRb0
文化祭は本当に楽しかった。
吉木さんの衣装はとても可愛らしくて、すごく似合ってて、思わず見惚れてしまった。
後夜祭のバンド演奏を見てる時、図らずも隣には吉木さんが居て、バンド演奏のときってすごく密着するじゃん
ギュウギュウ詰めになりながらものすごい二人ともすごく距離が近くて。
彼女の顔の近さに俺はバンドどころじゃなかった
バンド演奏見て興奮気味にピョンピョン小さな体を跳ねさせている彼女の横顔は、言葉にできないくらいキラキラしてて、愛しかった。
「ああ・・・俺はこの子のことが好きなんだな」ってはっきり感じた。
本能的に、この子が欲しいって思った。

28: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:10:35.02 ID:aVjIbmRb0
早く告白したい、
俺のこの想いをを彼女に伝えたい、そう思うようになった。
文化祭が終わってからも、吉木さんとのメールのやり取りは続き、そろそろ告白しようかな?
なんて淡い期待を持ち始めた、そんな7月のある日のことだった。

29: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:13:17.71 ID:aVjIbmRb0
リア充「おい俺、お前、吉木ちゃんのこと狙ってっぺ?www」
俺「いや、別に狙ってるとかそんなんじゃないって」
クラスの連中からしたら明らかに俺と吉木さんは仲が良すぎたし、そう思われてて当然だった。
しかし、それを誰かにバラスのは嫌だった。
誰にも言わないからなんて言葉ほど当てにならないものはない。

30: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:13:50.28 ID:aVjIbmRb0
リア充「正直に言えってww俺スゲーこと知ってんだよ。お前のメリットにもなる」
俺「へぇ・・・」
メリットという言葉にちょっとした期待を持ってしまった俺を誰が殴ってほしい。
吉木さんが俺のことを好きとかそういう類の話かなって思っても仕方なくないか
この場合、メリットなんて単語使われたら誰だって反応しちゃうと思うんだ。
リア充「で、どうなんだよwww正直なところは・・・?」
俺「好き・・・かな」
リア充「だよなwwwやっぱりwwww」
リア充が俺の肩にポンと手を置いた、俺はこの瞬間を絶対に忘れることはない。
リア充「お前、吉木ちゃん諦めろwwwww」
俺「は?」
リア充「吉木ちゃん、松岡と付き合い始めたwwww」

35: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:23:38.44 ID:aVjIbmRb0
耳を疑った
吉木さんが、松岡と?なぜ?聞いてねーぞ。
松岡ってのは、クラスメートの一人ね。俺も多少仲良かった。
俺「いや、冗談だろ?」
リア充「や、ガチ」
俺「松岡にちょっと聞いてくる」
リア充「待て俺も行くわ」
俺は廊下にいた松岡のもとへ向かった。
正直、何が何だかわからなかった。第一、松岡と彼女がクラスでしゃべっているところを俺は見たことが無い
そんなの信じられなかったんだ

36: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:24:09.81 ID:aVjIbmRb0
俺「松岡」
松「どうした?俺」
俺「お前、吉木さんと付き合ってるのか・・・?」
松「そうだけど?ww何で知ってるしwww」
俺「それは・・・」
リア充「俺が教えてやったんだよwwwwwwwwwwwこいつ真菜ちゃんに気があるみたいだからさwwwwwきちんと教えてやったwwwwwww」
俺「おい、おまっそれは」
松「まwwwwじwwwかwwwwwごめんな、俺wwwwwww」
二人に本気で殺意が湧いた
同時に、言い表しようのない悔しさが込み上げてきた。
ただとにかく信じられなかったし、信じたくなかった。
俺はその場から逃げ出し、次の授業を無欠しトイレで泣いていた
その日は早退し、午後中家にこもった。

38: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:25:40.59 ID:aVjIbmRb0
本当に悔しかった。
悪い冗談なのではないかと、夢なんじゃないかと何度も思った。
せめて最後の確認と、俺は震える手で、吉木さんにメールを打った。
俺「吉木さんて・・・松岡と付き合いはじめたの?」
吉木「そうですよ~ どうして知ってるんですか??」
俺はケータイを投げた。
そして家のトイレで吐いた。

40: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:30:24.25 ID:aVjIbmRb0
後から聞いた話、彼女は松原に告白されて、2週間近く悩んだ末、断れずオッケーしたらしい。

俺は彼女と連絡をあまりとらないようになった

学校でも、よくおはようとか話しかけられたりしたけど、あまり長く関わらないようにしてた。
彼女とかかわってしまうとどうしてもむなしくなるから。はっきりとした恋愛感情を持ってしまった
自分は、彼女のことをまっすぐに見ることはできなかった。
よく休み時間に彼女と松岡はクラスの連中に弄られた。カップル的なノリでね
リア充「おいwwww松岡wwww吉木ちゃんとキスしろよwwwwwww」
みんな「キースwwwwwwwキースwwwwwww」
俺はそのキスコールや松岡たちへの煽りが耳を塞ぎたいくらい辛かった
彼女たちの話題がクラス内で揚がるたびに胸がズキズキと痛んだ。
彼女は何があってもそのキスは拒んだ
それだけが本当に救いだった
俺はクラスのやつらが嫌いになった。

41: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:32:24.94 ID:aVjIbmRb0
松岡と付き合っている時も彼女は俺によくしてくれた。
彼女は本当に優しい人なんだ
松岡がクラスのいじめられっ子のチョイ池沼をいじめてる時とか彼女はそれを必死に止めてた
彼女は誰に対しても平等で、分け隔てなく接していた
本当に優しい心の持ち主でいい子だったんだよ

それがまた、苦しかった

夏休みに一緒に数人でカラオケに誘われたこともあったけど断った
いけばよかったと思う。松岡もいなかったし

42: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:35:48.31 ID:aVjIbmRb0
松岡と彼女は別れなかった
彼女への思いはそれでも募るばかりで
別れて欲しいとか、そういうことを思って彼女を見てしまう自分がすごく嫌になった
どうしようもないくらい、彼女のことが好きになっていたんだ。

なんだかんだ時期は飛ぶけど
年も明け、もうすぐクラス替えという時期に差し掛かった。
俺は、他校の友人とカラオケに行ったかえりに駅に行った
そこで、吉木さんとバッタリ遭遇した
ちなみにトイレ前

43: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:36:57.82 ID:aVjIbmRb0
俺「あ、吉木さん・・・」
吉木「俺くん・・・」
俺「どうしたの?こんなとこで?一人?」
吉木「そうですよ、遊びに行ってた帰りなんです。俺君は?」
俺「まあ、俺もそんなとこ」
吉木「そうなんですか」
俺「うん!じゃ、またね!」
吉木「えっ・・・あ・・・バイバイ」

吉木さんはホームに降りて行った

44: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:40:00.48 ID:aVjIbmRb0
友人には見られてたので、「あのかわいい子誰だよ~」とか、茶化された。
彼女の姿をまともに見たのは、本当に久しぶりだった。
このとき俺は無性に彼女としゃべりたくなった。
学校では彼氏やら周りやらがいて距離を置いていたけど今は違う
彼女は、一人きりだから。
「俺、ちょっといってくるわ!」

45: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:40:36.00 ID:aVjIbmRb0
友人にそれだけ言い残して、彼女の降りて行ったホームへダッシュした
ホームへ降りると、吉木さんはホームの席にポツンと一人座っていた
俺「吉木さん・・・」
吉木「俺くん・・・?」
俺「あのさ・・・もしよかったらなんだけど、一緒に電車乗ってもいい?」
吉木「え・・・?ご一緒していいんですか?」
俺「いやww全然かまわないっていうか・・・俺が頼んでるんだしねwww」
吉木「ありがとう!」

47: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:45:08.14 ID:aVjIbmRb0
ご一緒とかそういう単語聞いて、ああ、吉木さんだなぁってしみじみと感じた。
本当に話すのは久しぶりだったんだなと実感した。
電車はすぐにやって来た
俺と彼女は一緒に電車に乗って、たくさん話した

すごく楽しかった
彼女とこうやって楽しく話す事が出来るのが久しぶりすぎて、嬉しかった

49: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:45:47.40 ID:aVjIbmRb0
俺「吉木さんはなんで吊皮をつかまないの?」
吉木「慣れてますから」
俺「つかめばいいのに、危ないよ?」
吉木「背伸びしないと届かないんですよ・・・」
顔を赤らめた吉木さんはホントに可愛かった
同時に、あ、俺やっぱこの子の事好きなんだなって思った。
そして、どうしようもなく悲しくなった。

次の駅に着くのは一瞬のようだった

50: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:47:34.14 ID:aVjIbmRb0
その日がきっかけだったのかもしれない
俺と彼女は再び前みたいにもしかしたら前以上にメールをしたりするようになった
学校でもいっぱい話した
電話もしたりした
なんだか、2人の間に出来た溝が埋まっていくような感じだった

51: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:50:34.25 ID:aVjIbmRb0
そして、1年生も終わりが近づき、打ち上げの話がクラスで出始めた。
俺は打ち上げにはいかないことに決めていた。
全員参加だったけど、部活もあったし
なによりクラスのやつらがそんなに好きじゃなかったから
松岡と吉木さんがクラスの連中に煽られるのは目に見えてる。

そんなとき、彼女からメールが来たんだ

54: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:53:59.14 ID:aVjIbmRb0
吉木「俺くんは打ち上げいきますか?」
俺「うーん、俺はパスかな。俺が行っても別にかわんないっしょ(笑)」
吉木「私は行きますよ。そんな、行かないんですか?もし遠慮とかそういうのだったら、そんなの駄目だよ?」
俺「いや、フツーに部活あるしさww疲れちゃう」
吉木「私は、俺くんに打ち上げに来て欲しいです!!」
俺「うーん...ま、考えとくよ」

55: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:54:41.46 ID:aVjIbmRb0
こんな感じだった
この時は絶対行かないつもりだったし
吉木さんは何度も俺をメールで説得してたけど、毎回お茶を濁すようにしかしなかった。
吉木さんのやさしさは、きっと俺だけに向けられたものじゃないから。
彼女はみんなに平等でみんなに優しくて、そして誰のことも見ていない。
なんとなくそんな気がした

まあ、そんなこんなで打ち上げ当日

部活は7時に終わり、さあ帰ろうとケータイを見た
クラス会は6時開始だから行ってももう無駄だろうと思ってた
ケータイには、すごい数の着信と1件のメールがきてた

送り主は、全部吉木さんだった

56: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:55:18.55 ID:U378APRQ0
部活何やってたん?

57: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:56:39.41 ID:aVjIbmRb0
>>56

俺はソフトテニス
吉木さんは硬式テニス

60: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 21:59:02.72 ID:aVjIbmRb0
これメール本文ね
保存してたから残ってる

「何度も
電話しちゃってごめんね


もしメールに気付いたら
イヤじゃなかったら
折り返してもらえると
うれしいです


怒ってるかな? 」


もういいや...
クラス会行こうそんで、そのあと吉木さんに気持ちを伝えてすっぱり嫌われて全部終わりにしよう

俺はそう決心したんだ

61: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:02:33.52 ID:NVcDif7bP
いいな
>>1はイケメンなんだろうな

62: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:04:18.18 ID:aVjIbmRb0
大急ぎでジャージから制服に着替えて俺はすぐさま学校を出ると、吉木さんに電話した
1コール目で出てくれた
吉木「もしもし!?」
俺「もしもし。打ち上げ、終わっちゃった?」
吉木「ううん!まだやってますよ。みんな俺くんが来ないってさみしがってたよ!!」
俺「そっか。あのさ・・・俺行くわ」
吉木「本当!?ありがとう!!よかったあ!!じゃあ、近くに着たら電話して!!迎えに行くからさ」
俺「わかった、そんじゃ....」

63: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:05:05.31 ID:aVjIbmRb0
その時電話の向こうから雑音やら吉木さんの「やめて!!」って声やらが聞こえて声の主が変わった

松岡「いようwwwwwwwww俺wwwwwww楽しんでるぜえwwwww」

俺はケータイをきった

65: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:06:26.20 ID:U378APRQ0
松岡うぜえええええ

66: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:06:27.49 ID:EFNqAapg0
松岡うぜぇw

68: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:07:21.28 ID:aVjIbmRb0
松岡が出てきたのには腹が立ったがそんなのはどうでもよかった
俺はダッシュでファミレスに向かった
ファミレス近くまで来ると、 吉木さんらしき人影が、外でこちらに手を振っていた
もちろん隣にはあの忌々しい松岡が立っていたんだけど

俺「ハァハァ...遅くなって悪い...」
松岡「みんな盛り上がってるぜwwwwww早く入るべwwwwwww」
俺「ああ」

69: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:08:49.70 ID:aVjIbmRb0
店に入るとき、俺は吉木さんと目が合ったそのとき吉木さんの唇が「大丈夫?」と動いてるの見て、気使ってくれてるんだなって思った。

打ち上げになんとか合流できた俺は適当に飯を食べたり、友達とダベったりした

吉木さんは終始俺に気を使ってくれて本当に嬉しかった

そして俺は、クラス会の最中にこっそり真菜さんにメールを送った


「クラス会が終わったら伝えたいことがある。こっそり会えない?」

70: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:11:01.34 ID:aVjIbmRb0
吉木「うん。大丈夫だよ?」
俺「わかった。今日は本当にありがとう。
終わったら、場所決めて落ち合おう」
吉木「わかりました。連絡お願いしますね?」
俺「了解です。電車とか大丈夫?」
吉木「大丈夫だよ!!心配しないで」
俺たちは打ち上げで盛り上がってる最中テーブルの下でひそかにメールのやり取りをしていた。

71: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:13:43.80 ID:aVjIbmRb0
店を出てから、クラスの連中で近くの公園にたまる事になった
思いのほか打ち上げは長引き、9時をまわっていた
写真を撮ったりだのなんだのした後、打ち上げはそこで完全にお開きとなった。

公園でもやはり松岡へのキスコールが響いたが、吉木さんはそれでもしなかった

松岡が彼女に「送るよwwww」と言っていて心配になったが、吉木さんはそれを何回も断ってくれた

涙が出そうになった

72: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:15:35.57 ID:aVjIbmRb0
全員が公園を後にしたのち、吉木さんは俺に電話をかけて来た
吉木「もしもし、どうすればいいかな?」
俺「さっきの公園わかる?あそこでまた落ち合おう」
吉木「わかりました」
俺は公園へ向かった

緊張はピークだったし、心臓とか灰とか吐き出しそうなくらいバクバクいってた
公園に戻ると、真菜さんは階段のところに立っていた

彼女と目が合い、俺は近くのベンチに座った

吉木「...隣いいですか?」
俺「うん...どうぞ」

彼女は俺の隣に座った
思いのほか凄く近く感じて動揺しまくった

ああ、これから俺...告白すんのか、なんてどこか冷静な自分もいたりしたかもしれない
3月も終わりだというのに外は夜の公園は真冬のように寒くて、緊張だか、寒さだかわからないけど歯がガチガチになってた。

73: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:18:55.50 ID:aVjIbmRb0
俺は少しずつ世間話を始めた。
今日は本当にありがとうとか、クラス離れちゃうね、とかそんな本当にたわいもない話。
この日は終業式式前日だったから10分くらい話しただろうかな
俺は覚悟を決めた

74: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:19:43.79 ID:aVjIbmRb0
「俺、吉木さんのことが好きです。友達としてじゃなくて、恋愛的に、女の子として、吉木さんが好きです」
彼女は真剣なまなざしで俺の話を聞いてくれていた。
こんな言い方をしたのには理由があって、彼女はものすごく鈍感だったということと
メールとかで「私俺くんのこと好きですよ」とかなんとか言いあってたからだ。
もちろん友達としてだけど。

75: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:20:14.40 ID:6sPCVVpI0
ふおおおお

76: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:21:13.77 ID:755d95LH0
おお

77: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:22:39.04 ID:f5Smunsu0
真菜さんの反応は⁉︎

78: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:22:46.78 ID:aVjIbmRb0
吉木「え...?本当?」
俺「うん、マジで。ていうか、ずっと前から好きだった。」
吉木「うそ...」
俺「吉木さんに彼氏がいるのは分かってるし、こんなの許されない事もわかってる。
嫌だったら、なにも言わないでいいから。 俺の話しを....その、聞いて欲しい」
吉木「うん...」

俺は吉木さんにはじめて見たときから気になってた事、いっぱい話せてもらえて嬉しかった事、松岡と付き合ってしまって苦しかったこと
それでもどうしようもないくらい君が好きだったこと
自分の気持ちを全部彼女に伝えた

80: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:24:06.93 ID:EFNqAapg0
もう素晴らしいわ

81: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:25:25.03 ID:6sPCVVpI0
イケメン!

82: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:25:37.02 ID:aVjIbmRb0
途中沈黙も何度も何秒もあって、その度に吉木さんが
「ゆっくりでいいよ...」とか
「私も嬉しい」
とか言ってくれて
本当に救われたし、嬉しかった

俺「俺...吉木さんとクラス離れたくないよ...もっといっぱい吉木さんとしゃべったり、メールしたり、会ったりしたかった」
吉木「うちも、俺くんとクラス離れたくないです。俺くんに、気持ちをうち開けられてびっくりしたけど、すごく、すごく嬉しかったよ?ありがとう」

85: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:28:08.98 ID:aVjIbmRb0
1時間は話してたと思う
それでも俺はこの時間が永遠に続けばいいなとか、そんなことばかりかんがえながら
一つ一つ言葉を吉木さんに紡いで行った

俺「俺、悔しくて」
吉木「うん」
俺「なんで・・・なんで松原なの!?」

俺は言ってはいけないことを言ってしまったと思い、ここでたしかボロ泣きした
吉木さんも俺の袖をキュッと掴んで涙してた

86: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:28:50.03 ID:aVjIbmRb0
しばらく沈黙が流れた
聞こえるのは俺と吉木さんが鼻をすする
音だけだった

俺「吉木さん...ごめんね、迷惑だよね」
吉木「ううん...大丈夫。言いたいことあるならいっていいですから」

俺「吉木さん、一つだけいい?嫌だったら、嫌って言って」
吉木「うん」
俺「...ギュッてしていい?」

吉木さんはなにも言わず頷いた

87: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:28:51.47 ID:NzXpqzzII
続きが気になって仕方ない

91: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:31:15.79 ID:aVjIbmRb0
ところどころ名前間違えてすまん
だけど本名は出してないから安心しろ

92: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:31:49.39 ID:aVjIbmRb0
俺は横の吉木さんを見つめた
泣きはらして真っ赤になってる彼女の顔がものすごく愛おしかった
ホントに

俺は吉木さんの小さい体をゆっくり抱きしめた
人生で初めて女の子を抱きしめた瞬間だった
女の子特有のふわっと甘い匂いがした
2人ともすごく震えてたし
俺はホントにこの子が大事だと思った

93: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:32:57.37 ID:aVjIbmRb0
俺は抱きしめながら言った
俺「今までありがとう。吉木さんのことが大好きです。本当にありがとう。」
ここで2人でまた大泣きした
吉木さんのしゃくりあげる声を聞いて胸がすごく苦しくなった

10秒くらいたって俺は吉木さんから離れようとした

でも、そのとき吉木さんは俺の両腕をぎゅっと掴んだ

97: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:35:18.82 ID:aVjIbmRb0
吉木「『今までありがとう』なんですか? もうしゃべったりしてくれないんですか?もう仲良くしてもらえないんですか?」
俺「俺だって、吉木さんと仲良くしたいし、もっといっぱいしゃべったりしたいよでも、ダメだよ。吉木さんが俺の気持ちを知っちゃった以上、仲良くするなんてしちゃいけないと思う」
吉木「なんでそんな悲しいこというんですか?クラスの離れたからって、それっきりさよならなんて寂しすぎるよ」
俺「仕方ないよ。吉木さんには彼氏がいるし、俺は吉木さんに近づきすぎたよ。もうダメだって」

2人でこんな感じに反発しながらベンチでわんわん泣いてた

98: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:35:53.95 ID:aVjIbmRb0
あああああああああああすきだなああああああああ

99: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:37:04.58 ID:HsMdI0Pm0
ええこやぁ

100: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:38:40.10 ID:aVjIbmRb0
その後、俺たちは結論も出せないまま駅まで一緒に帰った

終業式の日、俺は吉木さんに一通の長文メールを送った。
これで最後にするつもりだったから、今までありがとう、ずっと大好きでした的な文面で送った


数時間後、彼女から、返信がきた

101: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:38:54.36 ID:755d95LH0
こんな娘に出会いたい

102: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:40:07.26 ID:aVjIbmRb0
これ返信内容そのまま


「 メールくれてありがとう


俺くんは
助けてもらった って
言ったけど
なにもできなかったし
なにもあげれなかったよ?

打ち上げも来てほしいからわがまま言っちゃった
だけだし…

それに気付かないうちに
いっぱい俺くんを
傷つけちゃった

ごめんね…



でも、こんな
いやでダメなやつと
もっとしゃべりたかった、
遊びたかった なんて
言ってくれて

大事な人って
大好きって言ってくれて
本当にうれしかった。

私は
幸せものだって思う

ほんと、ありがとう。


これからも、私は
メールや電話をしたい

話したりしたいし
仲良くしたいんだ

私のわがままだから
ほんとにごめん。


俺くん、
ほんとうにほんとうに
ありがとう。

俺くんが
言ってくれたこと
全部すごくうれしかった

ありがとね。 」

103: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:40:38.64 ID:f5Smunsu0
>>102

俺うわあぁぁぁぁぁぁ

105: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:41:37.82 ID:ZHQpk4bc0
>>102

俺の元カノと文の書き方がすごく似ててびっくりした

107: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:42:52.03 ID:f5Smunsu0
>>105

お前松岡だろ

110: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:44:39.56 ID:ZHQpk4bc0
>>107

違うからwww

109: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:43:37.90 ID:aVjIbmRb0
俺はメールを見てまた泣いた。
吉木さんはどこまでも優しい。
だけど、その優しさは、違う。俺に向けたものじゃない。
俺は、松岡に敵わなかった。本当に悔しかった。
彼女は、俺のことを、恋人とは見てくれないということを俺は知っていた。
知っていたはずなのに、やっぱり悔しい

111: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:45:00.03 ID:aVjIbmRb0
一年生はそんなこんなで終わりです
二年生から書きためてないので書いてくる

117: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:52:14.46 ID:aVjIbmRb0
春休みも終わり、俺たちは高校二年生になった。
俺と吉木さんは、これまで以上に友好的な関係を築いていた。
松岡に悪いと思いながらも、電話やメールをしていたし、ときどき、あっちから松岡の愚痴を言われることもあった。

四月には、吉木さんの誕生日もあって、お祝いを口実に、長電話したりできた。
松岡のことはやっぱり悔しいけど、なんといっても、気持ちを伝えたのにも関わらず、気持ち悪がらずに接してくれる彼女は本当に優しかった。

四月の終盤、あるうわさが元1年のクラスメートだった奴らから流れ始めた。
「吉木さんと松岡、別れるらしい・・・」

120: 名も無き被検体774号+ 2014/02/12(水) 22:57:27.32 ID:aVjIbmRb0
その噂を聞いて心が跳ねる自分が居たのもまた事実だった。
松岡は部活が忙しく、彼女に対して冷めていたらしい。
吉木さんに対して「部活で集中してるから、あんまり構われるとイライラする」とかなんとかいっていたらしい。
吉木さんは、本当に優しい子なのに
吉木さんは本気で松岡のことを好きでいるのに。
俺は心底松岡に腹が立った

引用元: ・もうすぐ卒業だし俺の高校生活の恋愛を少し語らせてくれ

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1001: 以下、おすすめ記事をお送りします: 2017年08月09日 11:53 ID:kijyomatome1