金曜にどっちかの家に泊まる時は、だいたいごはんを食べてから近くの大きな本屋に行った
次の日が休みだから、特に目的のものがなくても1～2時間はブラブラ店内を回ってたなあ
綾野はだいたいいつも7、8冊買ってた

綾野が死んでから半年くらい経って、私が岡島のおかげで少し落ち着いてきた頃、実は綾野のお母さんから連絡があったんだ
ちょうど休職中で時間に余裕があったから、一緒にランチして綾野の実家にお邪魔した

家には綾野のものがたくさんあって、正直最初はすごく辛かった
綾野のこと忘れようと思ったことはないけど、それでも少しずつ落ち着いてきたのにって本当は少し思ってた
でも綾野のお母さんと会うのは綾野が亡くなってからこの日が初めてで、一番辛いのはご両親のはずなのに私のことを思って時間を空けて連絡をくれたんだなあって感じた
綾野がいなくても変わらず優しくしてくれる綾野のお母さんにすごく感謝した

「欲しいものがあれば持って行ってもらおうと思って」って綾野の部屋に連れて行かれた
そこには綾野が1人暮らししていたアパートに並んでた本が全部入っていて、そのせいですごく狭く感じたのを覚えてる

「1ちゃんも本が好きだって聞いてて。
全部綾野の中古だからボロボロだけど、読みたい本なんかがあれば貰ってくれると嬉しいな。多すぎて困ってるの」って綾野のお母さんは言ってた
綾野、好きな本の話をする時は、本当に誰だよってくらい暑苦しくなるんだw
久しぶりに綾野の本棚を見ると、綾野が熱心にあらすじや感想なんかを話してる様子が思い出されて、本当に本が好きだったなあってなぜだか笑えてきた

結局綾野からおすすめされてた本を中心に10冊くらい頂いてきた
綾野はいつもレシートとか使用済みのメモなんかをしおり代わりに使ってたからほとんどの本に何かしらの紙が挟まってて、それがなんか嬉しかったなあ

その本は今私の本棚に並んでいて、岡島もたまに読んでる
岡島は「これ面白い！綾野さんすごい！」ってなぜか綾野をベタ褒めしてますww

本の話をするつもりがややくらい話になってしまった…反省
とりあえず本はいいよねって話です

作家で選ぶ感じかな？
それともジャンルで選ぶ？

私は基本は作家で選んでるかなー
あとはタイトルに何かピンとくるものがあれば適当に
綾野は好きな作家とか好きなジャンルも一応あったみたいだけど、本屋で目についたものは手当たり次第買ってた気がするw

網野は雑食な感じか
網野、あんた、岡島それぞれ好きな作家がいたら教えて

私→辻村深月、恒川光太郎
岡島→最近は佐藤さとるのコロボックルシリーズにはまってる様子
綾野→本棚には京極夏彦、安部公房、横山秀夫なんかの本が多かった気がする

なるほど
網野は思ってた以上にヲタ気質なのかもな

岡島はまさかのファンタジー？w
まぁ網野チョイスに共感できるくらいだから幼稚な作風ではないんだろうけど

のも守備範囲じゃないなぁ
まぁ作家決め打ちタイプなんで元々守備範囲激狭なんだけどw

なんかごめんw
またあなたのおすすめも聞かせてね

岡島に関しては、どのジャンルの誰の作品が好きっていうより私の本棚に並んでるものから適当にチョイスしてる感じ
私も岡島がコロボックルシリーズを読み始めた時は意外すぎてちょっとびっくりしたw

町田康 伊坂幸太郎 湊かなえ サリンジャー ブコウスキー
が好きな作家だけど・・・
オレの中ではメジャーどころ選んだけどイイよって言いにくいなぁ

それぞれのキャラクターの背景みたいなんが知りたくて聞いたことなんで
オレが何を好きかってのは何か違う気がするw

おまえがどんな本読んでるかは知らんが、まずは網野なんて登場人物がこのスレにはいないってことに気付くべきだな

そうか、登場人物のキャラを知るための質問だったのねw
前4人は読んだことある！
最後の人は名前も初めて聞いたな～


ほんとだ


ありがとう
今日の夜あたりまた続き投下させてもらうね

楽しみにしてる！

待ってるぜ！

ただいま
今日は岡島が課の忘年会らしくて暇だー


ありがとう嬉しい
ポツポツ投下していきます


綾野のちょっと変な話

綾野は私の髪の毛がすごく好きだった
私の髪、細くて柔らかくてすっごい猫毛なんだ
パーマもかからないしワックスとかで固めてもすぐへにゃんってなっちゃうくらい
私としては他の人みたいに可愛くふわふわにならないこの髪が少しコンプレックスだったんだけど

ただひとつだけ、柔らかいぶん触り心地だけは割と良くて
「良い髪質だね～」って言いながら綾野はよく私の髪で遊んでた
器用なもんだから三つ編みしたりお団子にしたりコテで巻いてみたり 巻いてもすぐ戻っちゃうんだけどね

あんまり好きになれない自分のなにかを好きな人がいいねって言ってくれるのはすごく嬉しかった
綾野は特にロングがいいとかそういうことは言わなかったけど、綾野が私の髪を触るのが好きだから、綾野とつきあってる時は肩より短く切ったことはなかったな
ちなみに今は肩より少し短いくらい

あと綾野はシャンプーにもうるさかった
私のシャンプーは綾野がいつも選んでいて、この匂いは駄目だのこれは手触りが悪くなるだの、薬局に行くとやかましくアドバイスを受けたw
ちなみに綾野のお気に入りはエッセンシャルだった
私自身には特にこだわりはなかったから、今も当時の名残りでエッセンシャル愛用してます

綾野の話、だんだん細かくなってきちゃって終わりが見えないw
何を話せばいいのか迷ってしまうー
そろそろ岡島の話にシフトした方が良い？
あとはもし何か質問があれば、聞いてくれた方が話すことに困らなくて助かります

このスレ岡島にバレそうになったことある？

いや、ない…と思う
岡島2ちゃん見てなさそうだし
恥ずかしいし、見られてないことを祈るw

岡島帰宅
そのままソファに倒れこんで爆睡中…酒臭いw


カラオケの話

先にも書いたけど私と綾野はかなりのB’zファンで、地元でやるライブは欠かさず行ってた
と言っても年に1回ほどしか来ないから、なんかこう欲求不満状態になるんだw
綾野も一緒だったようで、それを解消するために月に1回2人でB’zカラオケを実施していた
だいたい4～5時間ひたすらB’zの歌だけを歌うという単純なアレなんだけどw
ツアーのセトリを丸々真似したり、2人が思う最高のセトリを作って歌ったりしてました

綾野も私も普段は割とローテンションなタイプなんだ
特に気分の上がり下がりもなく、毎日一定のテンションで過ごしてる感じ
でもこのカラオケの時だけは2人ともすごくはじけて、ライブでする振りを全力でやったり、それこそとんだりはねたりしまくってた
ライブだと本物に会えるぶんもちろんもっとすごかったけど

「これ会社の人に見られたら恥ずかしくて死ぬね」って綾野とよく話してました
それくらい普段とのギャップがあったんだと思う、お互いw
なんかこう色んなことを忘れて全力で楽しめる時間って大切だなあとすごく思った
綾野の意外な一面を見ることができるのも嬉しかったことのひとつだけど

そんな話をしてたらB’zが聴きたくなったので、曲を流しながら歯を磨いてきます

ラブラブじゃねぇかぁぁ！

今更かw

今日はキリン先輩夫婦の家に岡島とお邪魔してきた
キリン先輩の奥さん、相変わらず素敵な人ですごく癒された…
また明日にでも今日のこと話させて下さい


www
でもそう言ってもらえるのは嬉しいなあ
思いのほかノロケになってしまって恥ずかしいw

顔ふにゃふにゃされたい!!

顔ふにゃふにゃ…新しく聞く言葉だ…
でもなんか気持ち良さそうなので私もされたい

みんな人間性高いな…。

本当、私の周りみんな人間ができてる人ばっかりなんだ
岡島なんか年下なのに私よりだいぶしっかりしてる なんか悔しいw

俺も、あんたやあんたの周りみたいな人と、出会いたいな、、、


毎日が空虚だわw

きっとこれから出会えるよ
なんて無責任なことしか言えないけどそう願ってます


昨日キリン先輩夫婦の家に遊びに行った話

先にも書いた通り、キリン先輩から近いうちに岡島と私と4人でごはんに行こうってお誘いがあったんだ
それを岡島に伝えたらすぐキリン先輩に連絡を取ったようで、早くも昨日実現しました
最初は外で軽く飲もうっていう話だったんだけど、キリン先輩が「うち来る？」と誘ってくれたのでお言葉に甘えることに

道中、岡島とキリン先輩の話をしていて
「キリン先輩ってキリンに似てるよね」って言ったら、「え、全然似てない」とあっさり否定された
岡島は「敦士に似てる！」と言い張ってたけど私からすればそれもしっくり来ず…というかその人がいまいちピンと来ず
結局誰に似てるか分からなくなってしまったので当分はキリン先輩と呼びます

キリン先輩の家に着いて、久しぶりにキリン先輩の奥さんに会った
キリン先輩の奥さんはキリン先輩の3つ下で、キリン先輩と結婚するまでは中学だか高校だかで音楽の先生をしてたらしい
今はピアノを教えてるようで、なんかもう色々女らしさ抜群なんだ
話し方も穏やかだし、いつもニコニコしてて本当に素敵な人
「キリン先輩の奥さん」っていうのも長いし雰囲気が竹内アナ？に似てるから以後由恵さんって呼ぶ

キリン先輩とは友達の紹介で知り合ったらしく、前会った時「私がキリンさんのことすごく好きになっちゃって、鬱陶しいくらいアピールしてつきあってもらったんだ」って言ってた
キリン先輩から結婚の報告を受けた時、キリン先輩も同じこと言ってたんだよね
なんかそういうの素敵だなあと思った

ちなみに出会った時女の人と遊びまくってたキリン先輩は、今私が見る限りでは由恵さんにベタ惚れのベタ甘です
あんまり飲み歩かずにすぐ家に帰るらしい
最初その話を聞いた時は意外すぎて笑ってしまったwキリン先輩ごめんw

4人で他愛ない話をして、晩ごはんは由恵さんが作ってくれていた料理をご馳走になった
これがまたすごく美味しいんだ
2人で後片付けをしてる時、毎日キリン先輩にお弁当作って持たせてるって話を聞いて
こんな美味しいものをずっと食べられるなんてキリン先輩は幸せ者だなあと思うと同時に、由恵さんが完璧な奥さんすぎて岡島に申し訳なくなった…w
とりあえず今度内緒でお弁当を作ってみようと企んでいる

昨日キリン先輩夫婦を見ていて、改めてこんな家族になりたいなあと思った
もともと私、結婚願望ってあんまりなくて
綾野とつきあっていた時はそれでも結婚するならこの人なんだろうなって漠然と思ってた
でも今は綾野も含め、岡島以外の人と結婚生活を送ってるのが想像できない

ちなみにキリン先輩は昔と全く変わってません
見た目の若さもだけど、自分の良いところも格好悪いところもあっけらかんと話すところとか、それでいて絶対人を悪く言わないところとか
岡島はキリン先輩のそういうところがすごく好きみたいで、帰り道で「今度2人で飲みに行く！」ってはしゃいでたw

キリン先輩かわいいなw
女好きでチャラい人がそうなると、ギャップで見てて愛らしくなる（笑）

分かる、キリン先輩ちょっと可愛いんだw
見た目隙がなくて今もまだ軽いノリで話すけど、溢れ出る由恵さんへの愛が分かりやすすぎてこっちが辛いw

キリン先輩と言えば、綾野がいなくなってから本当に色々気にかけてくれてたんだ
岡島の配属と入れ替わりに本社に異動になったんだけど、私が休職してる間メールも電話もよくくれた

岡島と正式につきあう少し前、キリン先輩がふらっと遊びに来たんだ
キリン先輩が「なにこれこっち寒すぎる！」と騒いでたから多分2月とかそれくらいの話
当日急に「今○○駅(私の最寄り駅)着いたんだけど迎えに来て」って連絡が入って、訳も分からないまま車で駅に向かった

久しぶりにキリン先輩を見たら綾野のことをバーっと思い出した
仕事も休みをもらって、岡島にも助けてもらって、だいぶ落ち着いたと思ってたけど
キリン先輩は特に綾野との繋がりが濃かったから顔を見たら駄目だった
何か言わなきゃと思ったけも言葉が出なかったなあ
キリン先輩もそれに気付いたようで、でも何となく気付かないふりをして、「ごめん急に。1の顔が見たくなって」とわざとキリッとした顔で言った
それがなんかおかしくて吹き出したのを覚えてるw

それからキリン先輩とごはんに行って、よく分からないまま足として買い物につき合わされてw、綾野の話なんか少しも出ないまま、本当に普通に遊んだだけだった
数時間かけて来たのに夕方にサラッと帰ろうとするから、「え？本当に何しに来たんだ？」と動揺してしまうくらい

でも帰りにまた駅まで送っていった時、「無理に忘れなくていいから。一生忘れられないならずっと好きでいればいいし、それで行き遅れたら俺が嫁にもらってやる」ってぎゅっとされて頭をわしゃわしゃ撫でられた
お兄ちゃんがいたらこんな感じなのかなあとぼんやり考えてた
今思えばこれ普通キリン先輩にときめくところだと思うんだけど、キリン先輩にそういう感情を抱いたことはこれまで一度もないなあ
でもキリン先輩のこの言葉がすっと胸に入ってきて、「綾野のことならずっと好きでいられるなあ」と思ったら逆に岡島のことを考えられるようになった

それから岡島とつきあうことを報告した時、「どんな奴だ俺に紹介しろ！」って言いながらも「良かったね」って言ってくれた
岡島を紹介したのは去年岡島が本社に転勤してきてからだけど、2人はすぐに仲良くなってたなあ
キリン先輩に「合格！」って言われた時は「なんだこの人w」と思いながらも嬉しかった

あとになって岡島から聞いた話では、初めて会った時キリン先輩に「1をよろしく」って言われたらしい
それ以来私の中でキリン先輩は第二のお父さん的存在ですw

キリン先輩凄いな。男前すぎる！
俺には真似できないなぁ。困ってる身近な女の子いても、俺がなにかする立場か？とか尻込みして結局何もしない質だ。
先輩を見習うよ。

キリン先輩は、私がこれまで出会った中で1番心身ともにイケメンな人だなあ
良い意味で自分に自信があるんだろうなあと思う
あなたも勇気を出して助けてあげてほしい、たぶんその子はすごく嬉しいよ

めちゃイケの敦士？

そうみたい 岡島に聞いてみた
画像見せてもらったけど、そんなに似てる気がせぬ…

岡島、来週キリン先輩と飲みに行くみたい
すごくウキウキ報告されたw
しかし男にもモテるキリン先輩って一体…

岡島がソファでうとうとしてるので、部屋に連れていきがてら私ももう寝ます
おやすみ

また来るのを待ってるぜ！

ありがとう
また時間見つけて投下する！

おう、楽しみにしてるぜ。

ありがとう
綾野との話って本当に小さな何気ないものが多いから、何を話そうか迷ってしまうw

不謹慎かもしれんが最高の人生だな！
うらやましい！

うーん、綾野が亡くなった時点で最高とは言えないけど
とりあえず今は幸せですよ～

綾野の死は突然で早すぎたけど、人間いつかは死に別れるもの。
普通は引きずって終わっちゃうのに、幸いな事に岡島と出逢えたじゃないか。

そうだね それには本当感謝してる
でもやっぱり、今でも綾野が生きてたらって思うことはあるよ
岡島と比較してどうとかではなく、綾野が生きてたら私は今誰と一緒にいるんだろうかとか

好きな人だったし、別れが唐突すぎたね。
割り切るというか、気持ちの整理がつくにはもう少し時間がかかってしまうか。
人それぞれだから、別に急いで気持ちの整理をしなくちゃいけない訳でもないけど、悲しい顔を見るのは‥いや、悲しむのが1なりの弔い方かもしれないな。

そうかもしれないなあ
岡島をはじめ多くの人に助けてもらって、もうすっかり立ち直れたと思ってはいるけど
それでもやっぱり思い出して淋しくなる時はあるし、「なんで」って思う時も正直ある
それくらい大切な人をなくしたからきっとずっとそうなんだろうな
でも本当に今は幸せだし、岡島のこと大切に思ってるから、とりあえずそれでいいかなと


キリン先輩の話をしたついでに、キリン先輩がストーカーに追い回されてた話でもする

えwwwなにそれwwww


超気になるwwww

うまく話をまとめられるか分からないのでハードルは低めでお願いします…
！


キリン先輩がストーカーに追い回されてた話

先にも書いたけど、キリン先輩は昔女関係がはちゃめちゃだった
「彼女できなくて～」と言うわりには「自称彼女」は何人もいたみたいだし、常に複数人セフレがいた
それでも社内で女を食い荒らしてたわけじゃなかったから特に評判が悪いなんてことはなかった
それ以外のことは普通だったし、仕事もできて人当たりも良くて、何よりイケメンだったから女性社員にはモテてたなあ

長文が書き込めない…


キリン先輩が異動してきた年の冬に、綾野と3人で飲みに行ったことがあって
揃って会社を出た時に、エントランスで女の人に「キリンくん」って声をかけられた
私と綾野はキリン先輩の知り合いかなーと思ってその様子を見てたんだ
キリン先輩は「おー○○ちゃん。久しぶり～」っていつもの感じで答えてて
明らかにキリン先輩に用があったんだろうけど、「じゃあまたね」ってキリン先輩が足を止めずに言うから私たちも慌ててついていった
キリン先輩が人にそんなそっけなくするのは初めて見たからびっくりしたのを覚えてる
その女の人はその後追ってきたり声をかけてきたりはしなかったけど、あとからチラッと振り向いたらずっとこっちを見てたな
結構綺麗な人だったという印象

飲み屋に着いて、ある程度お酒がまわってきた頃、綾野が「そういえばさっきの人は知り合いじゃなかったんですか？」ってキリン先輩に聞いた
キリン先輩は誰が好きで誰が嫌いか分かりにくい人なんだ
人のこと悪く言わないし、苦手な人相手でもその人と接する時は絶対それを態度に出さないから
私も何となくいつもと様子が違うキリン先輩が気になってて、「綾野よくやった」って心の中で思ったw

キリン先輩、珍しく嫌そうな顔をして
「知り合いと言えば知り合いだけど、俺あの人だけは駄目なんだ」って言った

なんでも少し前の合コンで会った人らしく、それ以降連絡が異常に来るんだとか
美人だし合コンでも人気だったけど、最初からずっとキリン先輩はその人のことが怖かったって言ってた
何が怖いのか聞いてみると、「表情とか仕草とかそういうものが全部作り物っぽいんだよね。なんかよく分からないけど狂気を感じる」とのこと
私はキリン先輩の言ってることがあまり理解できなくて、でもキリン先輩が言うんだから変わった人なんだろうなとしか思ってなかった

その時はそれでその話は終わったんだ
「キリン先輩モテるなーあんな美人に気に入られて」くらいにしか思ってなかった
それで私はすっかりその女の人のことを忘れてたんだけど

翌週、同じ曜日に、今度は「1さん」って誰かに呼び止められた
その時私は1人で、ちょうど19時頃かな、帰ろうとしてたところで
キリン先輩と綾野はまだ仕事をしてた

声をかけられた時、一瞬誰だか分からなかった
でもだんだん記憶が蘇ってきて、先週会ったキリン先輩の言う「怖い人」だって分かった
「あ、キリン先輩の」って答えたら、「キリンくんはまだ仕事？」って聞かれてとりあえず頷いた
派手な口紅の色が色白の顔から浮いてたのを覚えてる

その人は「そっか」って答えて、それから「1さんはキリンくんの彼女？」って聞かれた
「違いますよ」と答えると、その人はにこーって笑って、「そう、ありがとう。お仕事お疲れ様」って私から離れていった

次の日その話をキリン先輩にしたら、「いたわ、俺が帰る22時頃にも。遠目に気付いて裏口から出たけど」って顔をしかめてた
それから「相変わらず異常な頻度で連絡来るんだよね。1、巻き込んでごめん、何かあると困るから当分1人で帰らないで」って謝られた

前日話した感じとキリン先輩の話から「なんかちょっとアブナイ人」という認識が私と綾野の中にも根付いてた
よくよく考えてみたら「なんで私の名前知ってるんだろう？」っていう疑問が沸いてきて少しゾッとした
綾野もすごく心配してくれていて、しばらく時間を合わせて一緒に帰ってた
キリン先輩から飲みに誘われることもなかったな

それでも毎週決まった曜日になると、その女の人はうちの会社のエントランスにいた
綾野といる時は声をかけられることもなくて、むしろ私たちなんか眼中にない感じだった
キリン先輩と業務外で話す機会が減ったから先輩がどんな状況にあるのか知ることができなかったけど、綾野と「キリン先輩なら上手く対処しそうだよね」って話してそれほど大事だと思っていなかった

でも、ある日を境にその女の人は毎日うちの会社に来るようになった
私が定時で上がる日にもいたから、それこそ17時半くらいには既に来てたことになる
キリン先輩と同い年だって聞いてたし、「仕事は？」「生活は？」「家はどこなんだろう？」っていう疑問がすごくあったけど、関係のない私があまり干渉するのもなあと思ってた

ただ毎日女の人の姿を見るようになって、「これはさすがにヤバイやつなんじゃ…」って思い始めた
それで綾野と相談して、土曜に綾野の家にキリン先輩を呼んだ
最初はキリン先輩の家に2人で行こうって話してたんだけど、「何かあるといけないから」って言ってキリン先輩が来ることになったんだ

顔は毎日見てたのに、キリン先輩と話すのがすごく久しぶりに感じたのを覚えてる
「なんかすごく疲れてるなあ」と感じた
キリン先輩に話を聞いてみると、私が想像していた以上に大変なことになってたみたいだった

やっぱストーカーは怖いなー
キリン先輩の自宅に凸したのかｗｗｗ

そのようでした
一見普通の美人だっただけに余計怖かったなあ…


詳細は、キリン先輩が言うには以下のような感じ

・毎日着信もメールも50以上来る(1回も返事しなくても)
特に「指切っちゃった」「転んじゃった」っていうメールが写メと一緒に来るんだとか
・休日出先で必ず会う
「あ、キリンくん偶然～」と言って声をかけられるらしい
・セフレに「キリンくんと別れて」というメールが来る(セフレから「彼女できたの？」と聞かれて発覚)
・ポストに手紙が入ってた(消印がなかったようだから自分で持ってきたんじゃ…という話)
・加えて会社には毎日来る

とまあ結構犯罪スレスレのようなことが起きていたようだった
キリン先輩、結構参っていて
私も綾野も警察に行くことを勧めるくらいしかできなくて、本当に申し訳なかったな

キリン先輩、その少し前に合コンの相手側の幹事に連絡を取ったらしい
そのストーカーがどこに住んでて何をしてるどんな人なのか聞いたけど、「私も友達の友達だからあの日初対面だったんだ」と言われたらしい
なんでも幹事が友達を合コンに誘ったら、「どうしても参加したがってる子がいるんだけど代わりにその子でもいい？」と言われたんだとか
女性側にも誰も知り合いのない合コンに参加したがるっていう時点で変わった人だなあとは思ったみたいだけど、
当日会ってみたら普通の美人だったから、今回キリン先輩から話を聞いて幹事の人も驚いてたようだった
それで「責任を感じるから」ということで、当初合コンに誘っていた友達に色々探りを入れてくれている途中だったんだって

「とりあえずはその返事を待って、相手がどんな奴か知る」ってキリン先輩は言ってた
「これ、性別が逆だと色々危険度が増すけど、俺が男で良かったよ」って
確かに、とも思ったけど、心配なのは変わらなかったなあ
早く幹事の人から連絡が来ることを祈ってた

とりあえずはその返事待ちということで、その日は綾野の家で軽く飲んでキリン先輩は帰っていった
「心配だから家に着いたら連絡下さい」と言ったら「1、そんなに俺のこと好きなの？」と言われて、
綾野が「そんなわけないでしょうが早く帰って下さい」ってキリン先輩を追い出してた
キリン先輩はどうにも綾野をいじるのが好きだったみたいだｗ

ストーカーのバイタリティて半端無いな

本当すごいよね
あんまりモテるのも困りものだなあ

それでまあ、その日はキリン先輩から無事帰宅の連絡もあってひとまず安心した
私はそのまま綾野の家に泊まっていきました

次の日、綾野と家でだらだらしていたら綾野の携帯にキリン先輩から連絡があった
幹事から返事が来たとのこと
聞いた内容を簡潔にまとめると以下のような感じでした

なんでもストーカー(Ａ)は幹事の友達(Ｂ)の幼馴染らしかった
Ａは小さい頃から可愛くて人気があったけど、いつもつきあってもすぐ相手に振られてしまっていた
そんなことが続き、高校時代からメンヘラ化して身体に傷が増えるようになったよう
(リスカとかはしなかったけど、たまたまできた傷なんかを無心に抉ったりしてたらしい)
誰かに傍にいてもらわないと落ち着かないようで、絶えず彼氏がいたんだとか
それで、キリン先輩と合コンする半年前くらいに別れた元彼に、「重い」「無理」「ストーカーみたい」と言ってこっぴどく振られたんだって
見兼ねたＢがボロボロになったＡを慰めつつ、悪いところなんかも指摘して、Ａも「分かった、ちゃんと直して素敵な人を見つける」と言ったらしい
それからしばらくＡは元気になって普通に生活もしていて、Ｂもすっかり安心したみたい
そんな時Ｂに幹事から合コンのお誘いがあって、Ａにその話をしたら、
「私もそろそろ素敵な恋がしたい。新しく出会いたいから代わりに参加させてほしい」と頼み込まれたとか
Ａも最近の様子を見ていて大丈夫だと思ったＢは、「次はちゃんと良い恋愛ができるだろう」と思って代わりにＡを参加させた

…ということだった

その話を聞いて、Ａにはもともとストーカーの素質(っていうのは言い方悪いけど)があったんだろうなあと納得した
恋多き女だったみたいだから、たまたまキリン先輩がロックオンされちゃったんだな、
改心したつもりだったけど、いざ良い人を見つけたらこれまでのアピールの仕方を変えられなかったんだなと

「同情しちゃう部分もないではないけど、やっぱり俺もこのままじゃしんどい」ということで、
キリン先輩は幹事に幼馴染Ｂの連絡先を教えてもらったらしい
それでＢに連絡をとったら、「ごめんなさい私の責任です」ってものすごい謝られたらしい
Ａは小さい頃から女子の僻みもあって女友達がいなかったんだって
それで唯一友達と呼べるのがＢで、Ｂには強い信頼を抱いてるんだとか
「私からちゃんと話をしてやめさせます」ということで、ＢからＡに話をしてくれることになった

次の日の月曜日、私と綾野がキリン先輩に飲みに誘われた
大丈夫かなと心配になったけど、キリン先輩はすごくすっきりした顔をしてて、その日の帰りＡの姿はエントランスになかった

飲みに行った先でキリン先輩に話を聞いてみると、
幼馴染Ｂに連絡を取ったその直後からパッタリＡからのメール・着信が止まったらしい
「Ｂちゃんが相当大切な友達なんだろうね」ってキリン先輩は他人事のように呑気に言ってた
とは言えキリン先輩もずっと連絡を無視し続けてたから多少の罪悪感があったようで、
「彼女がいるからごめんねとだけメール入れといた」とのこと
向こうからはもう返事がなかったって

キリン先輩、月曜なのに結構なハイペースでお酒を飲んでいて、「モテる男は辛いな～」とかほざいてましたｗまあその通りだけどｗ
キリン先輩がストーカーにつきまとわれていた話は以上です
とりあえずはキリン先輩が無事で良かった
ちなみに、その後キリン先輩が女遊びを自粛するなんてことはもちろんなかったよー
まあ少ししたあとにちゃんと彼女ができてその時に一掃してたけど

キリン先輩の少ししたあとにできた彼女って、今の嫁さんのこと？

いや、また別の人です
この彼女とは1年くらいで別れてたな

羨ましいなあ。
不謹慎ですけど。
人からどう思われてるか常に気になってすぐ凹む自分にはストーカー連中の気持ちが全くわからない。
キモチワルイって思われてるってわかったら死にたくなるは。

それはちょっと分かるかも
この件に関してはＡのやり方はちょっとまずかったけど、それくらいの度胸というかタフさは好きな人にアピールするにあたってある程度必要なんだろうなあと思う
恋愛以外のことでもそうだけど、多少鈍感なくらいがいいのかもしれないね

見てくれてる人たち、メリークリスマスです
今日は少しだけ残業して帰ってきた
明日は定時日なので岡島とクリスマスディナーしてくる！

と言っても今年は3連休だったから土日でクリスマスデートはもう済んでるんだ
そんなわけでクリスマスデートの報告を少し

私も岡島も今は本社のある東京にいるけど、出身は初めて会った支店の地方なんだ
ちなみに私は大学も地元の学校に通っていたけど岡島は東京の大学出身
今月のはじめに岡島とクリスマスどうしようかって話をしたとき、私が大学時代憧れてたクリスマスデートの話になったんだ
私の地元の近くに結構派手にイルミネーションをやるテーマパーク？があって、大学の友達はクリスマスにはだいたい彼氏彼女とそこに行ってた
大学時代つきあってた人が私以上にインドアかつ寒がりな人で、クリスマスは毎年その人の下宿先でケーキを食べるだけだったからずっと憧れてた
そんな話をしたら、「じゃあそこ行こう」って岡島が言い出して、あっさりプランが決定した

それで、21・22日と地元に帰って、そのテーマパークに行ってきたんだ
岡島の実家はそこからは少し離れてるから21日は私の実家に泊まった
父がすごく岡島のことを気に入っていて(たぶん酒飲みだから)、その日は夜遅くまで2人で飲んでたなあ

それはさておき、テーマパークはすごい楽しかった
特にイベントをやってたわけではないんだけど、とにかくすごくキラキラしてて、2人でキャーキャー言いながら園内を回ってた
綾野もそうだったけど、岡島はこういうの一緒になってはしゃいでくれるからすごく楽しい
売店で売ってる肉まんを食べたり写真撮りまくったりしてクリスマスを満喫しました

ちなみに22日はふらっと買い物をして私の実家で晩ごはんを食べてこっちに帰ってきた
岡島はうちのごはんをおいしいおいしいって食べてくれるから母の評価もすこぶる良いですw
昨日は2人で第一弾大掃除をして、溜まってた録画を観て過ごした
充実した3連休でした

綾野の話を書き溜めかけてたけど、このまま少しだけ岡島の話をする


岡島と話した好きな音楽の話

先にも書いた通り私はB’zが好きで、毎年ライブにも行ってたんだ
でも綾野が死んでからは一度も行ってなかった
綾野を思い出して辛いから…とかそういうんじゃなくて、もちろんそれもゼロではないけど、単に一緒に行く人がいなかったから
綾野と知り合う前は1人で行くこともあったけど、せっかくだから1人で行くよりは誰かと一緒に楽しみたいと思って足が遠のいてたんだ

今年の春頃、いま岡島と一緒に住んでるアパートにFCの会報が来て
たまたま「俺も見たい」って岡島が言ったその号に、ツアーのFC先行予約の案内が載ってた
それで「ベストアルバムのツアーだって。行くの？」って聞かれた
私がB’zをよく聴いてることは知ってたけど、岡島とは音楽の趣味が違うからそれほど詳しく話したことはなかったんだ
「もう一緒に行く人がいないからなあ」って言ったら、これ私の言い方が悪かったんだけど、
岡島は私が綾野と一緒にライブに行ってたことに気付いたようだった

「綾野さんもB’z好きだったの？」って聞かれて少し綾野の話をした
お互いB’zのFCに入ってたこととかよくカラオケに行ったこととか色々
そしたら岡島が「このライブ俺が一緒に行ってもいい？」って聞いてくれて
それで今年の夏、一緒にツアーに参戦してきた
ベストアルバムのツアーだったから岡島も分かる曲がわりとあって、「楽しい！また来たい！」って言ってくれた すごく嬉しかったなあ

それから私も岡島の好きな音楽を少しずつ聴くようになった
岡島は洋楽が好きで、知らないアーティストばっかりだったから新鮮で楽しく聴いてます
なんか結局B'zの話で終わってしまった…w

少しだけ投下する
岡島とした、結婚後の仕事の話

プロポーズを受けてしばらくした頃、岡島と今後の私の仕事について話し合ったことがあって
「1、これから仕事どうする？」って聞かれたんだ
私は今の仕事が好きだし、岡島もまだ社会人4年目だしで、当然このまま仕事を続けていくもんだと思ってた
でもそう聞かれたことでそれが当たり前じゃないんだってことに気付いた

岡島は、「家に帰ったら1が出迎えてくれて、温かいごはんがあって、っていうそういう家族に憧れてる部分も正直ある。でも、情けないけど俺はまだ稼ぎが少ないし、どちらかと言えば1に仕事を続けてもらう方がいいのかなって思ってる」って言った
それから「1が仕事が辛くて今すぐ辞めたいって言うなら掛け持ちでバイトしてでも頑張るけど」とも
これは岡島も笑いながら言ってたし、なんだかものすごく非現実的な話だけど、それでもこの言葉は嬉しかったな
「まだ仕事を続けたい」って私が答えて、「じゃあ当分はこれまで通りで」って話でまとまった
とりあえずは岡島の負担になりたくないって気持ちがすごく大きいから、しばらく仕事を辞める気はない
子供ができたらまた話は変わってくるんだろうけど、今のところ「いつか子供欲しいねー」くらいにしか話をしてないので、とりあえずは頑張って貯金します

同棲期間と生活が全く変わらないから正直結婚したっていう実感がほとんどないなー
ちゃんと今後のことを考えなきゃいけないなって思った

岡島→私の呼び名が変わったときの話

岡島と出会ってからつきあうまでに約1年、つきあってから今に至るまでに約2年半だけど、
岡島は結構長い間私のことを「名字＋さん」で呼んでた
(ここだと私のことを1または1さんで書いてるけど、綾野は下の名前呼び捨て、キリン先輩は私の旧姓呼び捨てで呼んでます)
それでまあ私も、もとは会社の先輩後輩だしその方が呼びやすいのかなあと思ってたんだ

でもつきあって半年くらい経ってもずっと変わらなくて、ある日疑問に思って「その呼び方が呼びやすいの？」って聞いてみた
喋り方も半分敬語混じりだったし
そしたら岡島は珍しく困ったような焦ったような様子になって、「そういうわけじゃないけどゴニョゴニョきっかけがゴニョゴニョ」とかなんとか答えた

要約するに、
・今更呼び方を変えるのはなんだか気恥ずかしい
・一応先輩だし呼び捨てするのもいけない気がする
とのことだった
「私は特に気にしてないし好きなように呼んでくれればいいよ」ってそのまま話を終わらせようとしたら、
「いや、1(下の名前呼び捨て)で呼びたい！練習する！」って岡島が言い出して
それからしばらく岡島のよく分からない練習が始まった

意識的に呼び捨てするようにしてたみたいだけどやっぱり癖で「名字＋さん」呼びしちゃうようで、
たまに呼び捨てできてもえらく照れてた
結局呼び捨てが定着したのはそれから数ヶ月してからだったな
それと同時に敬語も使わなくなったけど、今でもたまに会話中敬語が混ざることがある

正直私は好きなように呼んで好きなように話してくれればいいかなあと思ってたけど、岡島が照れるのは結構レアなので個人的には楽しい思い出です

すでに出てたらごめん。
岡島さんは今何歳なの？

もうすぐ2013年も終わりだねー


ごめん分かりにくいね
登場人物の年齢を簡単にまとめると、

岡島→今年27歳、社会人4年目(一浪してます)
1→今年29歳、社会人7年目
キリン先輩→今年33歳、社会人11年目

ちなみに綾野は私の3つ上だから生きてたら今32歳かな

年上の彼女を呼び捨てで呼ぶのは勇気がいる
どのタイミングで変えたらいいか分からないし

そういうもんなのか…
岡島頑張ったな

うー、羨ましい・・・
俺もこんな人生送りたいな。

始めから読もう
時間かかるけどね

そう言ってもらえるってことは私はやっぱり果報者なんだろうなあ
あなたにも幸せがいっぱい訪れますように


なんかありがとうね

俺には分かるｗｗ分かるぞｗｗｗ
綾野と付き合う前、キリン先輩とセフレの関係だったろｗ？

そんなわけあるかww
なにが分かったんだこらwww


今日岡島と徹底的に大掃除しました
岡島、何でもそうだけどやり出すと完璧にやり終えるまで気が済まないタイプだからコンロとかめちゃくちゃ綺麗になってる

明日は岡島と近くの神社に初詣行く
でもって年が明けてからそれぞれの実家に一緒に行く予定
2人で紅白見たりちょっとご馳走食べたりしながらゆっくり年末を過ごします
みんな良いお年を
パソコン使えそうだったらまた書き込みに来るね

あけましておめでとうございます
さっき家に帰ってきましたー疲れた…
ちょいちょい書き溜めた分を後から投下させてもらいます

あけおめー
今年もよろしくだお

こちらこそよろしくお願いします
ここを覗いてくれるみんなにとって良い1年になりますように！


ふと思い出した話をひとつ
岡島がゲイの友人に告白された話

先にも書いた通り岡島と私は出身が同じなんだけど、岡島は東京の大学を出てるからこっち(東京)に友達が多いんだ
岡島が異動で本社に来て同棲を始めてからも何人か仲の良い友達が家に来たことがあって
私も岡島の友達に会えるのは嬉しいし、喜んでちょっとご馳走を作ったりなんかしてた

岡島が特に仲の良い友達は2人いて、この2人がよくうちに遊びに来てた
ゲイなのはこのうちの1人で、特に誰に似てるってこともないので仮に佐藤くんと呼ぶ
最初に佐藤くんがうちに遊びに来たのは、岡島がこっちに越してきて1週間くらいしてからだった
最初のイメージは線が細くて童顔で可愛い雰囲気の人って感じ
あとはすごく礼儀正しくて話しやすかったな
「岡島からいつも話聞いてます、会えて嬉しいです！」って爽やかな笑顔で言えちゃう素敵な人だった

岡島とは大学の学科とサークルが一緒だったとかで、4年間一緒にグループ行動してたらしかった
最初に遊びに来たときは3人でごはん食べてちょっとお酒を飲んで解散した
それから少なくとも月1回は、佐藤くんがうちに遊びに来た
外で飲んだりすることはもっと頻繁にあったようだったけど
それでも佐藤くんは私から見てもすごく感じの良い人だったし、岡島と本当に仲良いのが伝わってきたから、私も佐藤くんが来るのはいつも歓迎してた

そんなこんなでまあ、去年の冬頃かな
佐藤くんが数ヶ月うちに来ない時期があって
あれだけ定期的に来てたのになあと不思議に思って岡島に「最近佐藤くん来ないね」って聞いたら、岡島は「忙しいんじゃない？」って答えるだけであんまり触れてほしくなさそうだった
ケンカでもしたのかなあと思ったけど、それこそ私が口を挟むことじゃないよなと思って、佐藤くんの話はそれでおしまいになった

でもそれから少しして、岡島が1人で地元に帰ったときがあって
家を空けたのは1日だったんだけど、その日のお昼に佐藤くんがうちに来たんだ
少し思い詰めたような顔をしてたから岡島のことで何かあるんじゃないかと思って、「お茶でも出すから上がって」って言ったけど、佐藤くんは「すぐ終わるのでここで大丈夫です、急にごめんなさい」って言って靴を脱ごうとしなかった
確かに彼氏の不在中に他の男の人を家にあげるのもなあと思い直して、そのまま玄関で話を聞くことにした

佐藤くんはなかなか話を切り出せないようだったけど、しばらくして「俺、岡島に告白しました」って言った
まさか愛の告白だなんて思わなくて「なにを？」って聞き返したら、佐藤くんは少し困ったように「岡島のことが好きだって言いました」って答えた
私がキョトンとしてたんだろうなあ、それから「恋愛対象として」って付け加えてくれた

それから佐藤くんはポツポツ色んなことを話してくれた
もともと女の人を好きになれないこととか、大学時代からずっと岡島を好きだったこととか、正直私に嫉妬してることとか
「でも岡島がこっちに転勤してきたときにはもう1さんとつきあってたし、実際会ってみたら1さんが岡島に好かれるのが分かるくらい良い人だったから、このまま諦めようと思ってました。
でもやっぱり、ケジメ付けないと自分の中で終われないので」
佐藤くんはそんな感じのことを言って、何回も何回も私に頭を下げてきた
佐藤くんが何も悪くないのは明らかだったけど私が何を言っても偉そうに聞こえる気がして、私も同じように謝るしかできなかった

最後、佐藤くんは「時間はかかるかもしれないけど、これまで通り岡島と仲良くしていきたいと思ってます。すごく大事な友達なので。
もし気持ち悪くなければ、これからもよろしくお願いします」ってまた深々と頭を下げて帰って行った
私、本当に佐藤くんに対して悪い印象ってこれっぽっちも抱いてなくて
それまでずっと佐藤くんを傷つけてきたことは本当に申し訳ない気持ちでいっぱいだったけど、早く岡島と元通り仲の良い友達に戻って欲しいなあと思った

それで今年の春頃、岡島が佐藤くんをうちに連れてきた
仲直り（？）したんだと思ってすごくホッとしたなあ
岡島がトイレに行ってる間に「岡島、やっぱりまだ少し気遣ってくれてますね」って佐藤くんは言ってた
その後も月1くらいのペースで佐藤くんが遊びに来るようになって、私が見る限りでは元通り仲良しに戻ったみたいだった

結婚してから佐藤くんがうちに来る頻度は多少減ったけど、それでも飲みに行ったりはしてるようで私は勝手に安心してます
この件に関して岡島からは何も聞かされていないので、私もこのまま知らないふりをしていようと思ってる
いつか思い出話として話してくれる気がするし
ちなみに最近佐藤くんからメールが来て、「彼氏ができました」っていう報告を受けた
本当に良い人だから、佐藤くんには幸せになってほしいなあと思ってます

長くなっちゃったけどこの話は以上です

ほんと優しいね…。

そうなんですよ
私が言うのも何だけど、本当に誰にでも分け隔てなく優しくできるすごい人なんだ
そんな岡島の友達だから、佐藤くんは最初会った時から無条件で良い人だろうなって思ってた


2月に岡島と福岡に旅行することになった
「なんか美味しいもの食べたいね」っていう話をしてて、九州は食べ物が美味しいイメージがあるからってことで決定した
細かいことはまだ何も決まっていないけど、2月に私の誕生日があるので、そこに合わせて行けたらいいねって岡島は言ってくれてる
今からすごく楽しみです

少しだけ書き溜めたので投下する
岡島と1年間遠距離恋愛してたときの話

私が本社に異動になった年、岡島はまだ2年目だったし同じ地方支店に残ることになったんだ
翌年こっちに転勤してきたから離れてたのは1年だけど、その間にあった小さな話を少しだけする

私が5月に転勤してきてから、当然だけどそれまで通り頻繁には会えなくなった
私の異動先の部署がすごく忙しいところで土曜出勤もしょっちゅうだったから、日曜は疲れて寝ちゃうことが多くて私が会いに行けたのは夏休みだけだった
それでも岡島が毎月1回は東京に来てくれてたけど、
お金もかかるしそんなに長いこと一緒にいられないしで申し訳ない気持ちでいっぱいだった
「あんまり無理しないでね」って言っても岡島は「俺が会いたいから」って頑張って会いにきてくれてたんだ
2～3日に1回のペースで寝る前に電話をくれたけど、私のことを気遣ってくれていつも5分くらいで電話は終わった

それで、10・11月は忙しくて岡島がこっちに来れなかったんだ
「じゃあ私が行くよ」ってことで11月に帰る約束をしたんだけど、急に仕事が入ってそれも駄目になってしまって
遠距離恋愛してるカップルからすれば数ヶ月会えないことなんてザラなんだろうけど、岡島に会わない1か月はすごく長く感じた

岡島は「行けなくてごめんね」って謝ったけど、何も悪くない岡島にそう言わせてしまうことが申し訳なくて、私が「たった2か月会えないだけだから大丈夫だよ」って言っちゃったんだ
電話越しだったけど微妙な間とか声のトーンで岡島を傷つけてしまったことが分かって、馬鹿なこと言ったなって本当に後悔した
結局「12月の冬休みにそっち帰るね」って話をして、その時の電話は終了
3か月会えないことがすごく大きなことに感じた

それで、12月の最初の頃だったと思う
金曜の夜にいつも通り残業して帰ったら、アパートの私の部屋の前に座り込んでる人がいて
ものすごくびっくりしたけど、恐る恐る近付いてみたら岡島だったんだ
第一声が「忙しいのにごめん」だったのを鮮明に覚えてる

その日はすごく寒かったし、慌てて岡島を部屋に上げて色々話を聞いた
忙しい時期なのに、定時で仕事を終わらせてその足でこっちに向かったらしく、数時間家の前で私の帰りを待ってたって岡島は言った
「電話してくれれば良かったのに」って言ったら、「仕事の邪魔はしたくないから」って返ってきて
岡島に甘え過ぎていて、すごく気を遣わせていたことにようやく気付いた

それから岡島は、
「もう1か月もしないうちに1が帰ってくるのは分かってたけど、それでもやっぱり淋しかった。
1はいつも、会いに来るの無理しないでねって言ってくれるけど、ただ俺が会いたくて勝手に来てるだけだから」って言って、長いことぎゅっとされてた

「自分が淋しかったから」って岡島は言うけど、たぶん私のことを心配してくれてたんだろうな
それでなんだか泣けてきちゃって、ああ私も淋しかったんだなってその時気が付いた
仕事が忙しいことを言い訳にして、岡島に会う時間を作る努力をしてなかったことにも
忙しいのはお互い様なのにね
そのつもりはなくても、岡島をないがしろにしてしまってたことをすごく反省した

それから2人していっぱい謝って、一緒に作った鍋を食べて寝た
土曜日も出社しようと思ってたけど、月曜日朝早く出て夜遅くまで頑張ればいいやってことにして、土日は岡島とずっと一緒に過ごした
それまでの私にはそういうちょっとした努力が足りてなかったんだな
本当に、岡島の優しさにもたれかかり過ぎてたと思う

それから岡島がこっちに異動してくるまでの4か月くらいは、毎月無理のないように都合のつく方が会いに行くことにしてた
月1で会うって遠距離恋愛にしては多いのかもしれないけど、私たちにはちょうど良い頻度だったのかなって思ってる
そんなこんなで今に至ります

改めて文章にすると自分の駄目さが嫌になるなあ…
今もちゃんと岡島を大切にできてるのか不安になる

岡島もそうだけど、1も優しい人だよ…
周りから好かれるのがよくわかる

滅多に褒められることがないのでなんだかすごい照れてしまう…！
けど嬉しいですありがとう、たぶんそういうのも周りの人のおかげ

今日から学校or会社始めが多いのか。
板全体で過疎ってるな。

1はどんな髪形

昨日はすごく憂鬱な月曜だったな…
社会人も学生もみんな大変だね


今は肩につかないくらいのワンレン黒髪ボブ
でも地毛が真っ黒じゃないから正確にはこげ茶かな？

読んでいて面白かった
お疲れさま

そう言ってもらえると嬉しい
何を書いても惚気になってしまっているので引き際を見極め中…あと少しだけお付き合い下さい

☆

♡

お久しぶりです
岡島が金曜から風邪気味で寝込んでる
「うつるから絶対ダメ！」と言われたので一昨日から別の部屋で寝てます


保守してくれたのかなーありがとう


岡島の風邪で思い出した話をひとつ
随分前の出来事だからおぼろげなうえに、綾野の話に戻ってしまうけど

私と綾野が地元でそれぞれ1人暮らしをしていた時、私が熱を出したことがあって
昼間からなんか身体が重いなあと思ってたんだけど、仕事中は気が張ってるからそれほど辛く感じないんだよね
それで家に帰ってからドッとだるさが来て、そのままベッドに倒れ込んだ

少し寝ちゃってたようで、家のチャイムが鳴って目が覚めた
ドアを開けたら綾野がいて、第一声は「あーやっぱり」だった
頭と身体が働かないまま、綾野に支えられるようにしながら部屋の中まで戻った

「今日朝から調子悪そうだったからずっと気になってたんだ。
来てみて良かった、思ってたより辛そうだね」
って言われて、綾野に指示されるがままに寝巻きに着替えてベッドに横になった
みんなそうだと思うんだけど、体調悪い時ってすごく気持ちが弱るからなんか涙もろくなっちゃってて
綾野の優しさとか身体のだるさとかがごちゃごちゃになって、横になりながらじわーっと泣いちゃったんだ
もともと身体は強いほうだから風邪を引くのにもあまり慣れていなくて、今でも体調を崩すと本っ当に何もできなくなる…
そしたらスポーツドリンクを持ってきた綾野に見られて、「えっ なにどうしたの！？」ってすごくびっくりされた

それから「よしよし辛いね、大丈夫だよ」って頭を撫でられて、汗と涙と化粧でぐちゃぐちゃになった顔を拭いてもらった
男の人にメイクを落としてもらうのなんかもちろん初めてですごく気恥ずかしかった…
それどころか友達にもないし家族にもない　そりゃそうだよね良い年した大人なのにｗ
綾野は私を甘やかすのがすごく上手だったなあ　私も綾野に子供扱いされるのが好きだった

そのあと綾野が作ってくれたお粥を食べて、買ってきてくれた冷えピタや薬なんかを色々やってもらってぐっすり眠った
綾野はそのまま泊まっていってくれて、次の日の朝早くに帰って行きました
意識が半分あるなかで綾野に布団を掛け直してもらったり、夜中に目が覚めて綾野が床で寝てる姿を見たりしたら、
申し訳ない気持ちもすごくあったけど何より嬉しかったし安心した

翌日には熱がひいてたから普通に出社して、そのままぶり返すこともなく無事に風邪は治りました
綾野はいつも優しかったけど、やっぱり体調が悪くて心細かったせいか、この日のことはすごく嬉しくて心に残ってる

風邪引いたら嫁が元カレの長文回想垂れ流すとか、旦那悲惨だな～

岡島もそれ覚悟の上で結婚してるんだからそう言ってやるなよ
ただもメンヘラって言われるだろ？ｗｗｗ